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中国の国旗 華北の北部(中国の観光地 2)

承徳(チョントー)

承徳は、北京の北東200kmにある都市です。市域の人口は350万人で、4割が少数民族です。
17世紀後半の清の康煕帝時代に避暑地となり、夏の政務の場所として発展し、「塞上の真珠」と呼ばれました。現在も夏には多くの観光客が訪れます。

避暑山荘(ピーシュー・シャンジュアン)【世界遺産】
市の北部、5.6kuの広大な敷地に造られた清朝の夏の離宮です。
「承徳離宮」、「熱河離宮」とも呼ばれます。1703年から1792年にかけて造られ、長さ約10kmの城壁に囲まれた敷地内に、6つの湖と110余りの建物が点在しています。
広大なため、短時間ですべてを見学するのは難しいようです。
外八廟(ワイパーミャオ)【世界遺産】
避暑山荘の東から北を取り巻くように点在する12のチベット仏教寺院群です。
1713年から1780年にかけて建てられ、12寺の内で主要8寺を北京が管理したためこのような呼び名が付いています。
中国風の建築様式にモンゴル、チベットなどの様式が混合しています。
順に、溥仁寺、普楽寺、安遠廟、普寧寺、普佑寺址、須弥福寿之廟、普陀宗乗之廟、殊像寺と並びます。
特に、ラサのポタラ宮と比べて「小ポタラ」といわれる普陀宗乗之廟と、高さ23mの世界最大級の木製仏像を安置する普寧寺が見所です。
金山嶺長城(ジンシャンリン・チャンチョン)【世界遺産】
承徳の南西90kmにある万里の長城です。
48kmほど連続して残り、八達嶺に比べ景色が雄大で、長城の200〜400m置きに様々な形態の望楼が建っています。
明代の14世紀末から造られ、16世紀に改築されています。

秦皇島(チンフアンタオ)

秦皇島は、承徳の南東130km、渤海に臨む町です。
避暑地として知られ、万里の長城の東の端にあたる町です。

山海関(シャンハイクアン)【世界遺産】
市の北東部にある、「万里の長城」の東端にあたる関所跡です。
明代の1381年に造られたもので、周囲4.3kmの城壁に囲まれ、当時は4つの城門と楼閣のある要塞でした。
今は城門は東の1ヶ所だけが残っており、そこに架かっている額の文字から「天下第一関」と呼ばれています。
老龍頭(ラオロントウ)【世界遺産】
山海関の南東約5kmにある、「万里の長城」の最も東の地点です。
内陸から続いてきた長城が海に出て、浜から海の中まで建設されています。かつては沖合い数百mほどまであったといわれています。
周囲は城壁に囲まれていますが、崩壊していたものを1987年に復元したもので、防波堤のような外観です。
北戴河(ペイタイホー)
市の南にある中国有数の海浜避暑地です。
1893年から鉄道建設のために来ていた英米人の別荘地として発展しました。
中国でも数少ない遠浅の海岸で、夏は全国から海水浴客が集まります。

大同(タートン)

大同は、北京の西270km、山西省北部の町です。
398年に鮮卑族が建国した北魏の都だった地で、「万里の長城」も近く、かつて北方民族との争いが頻繁にあった地です。

九龍壁(ジウロンピー)
市の中心部にある、明の太祖の第13子・朱桂の屋敷前に建てられた石壁です。
長さ45m、高さ8mの表面に5色の瓦を重ねて作った9匹の龍のレリーフがあります。
1392年に造られ、同様のものは北京の故宮と北海公園にある3つだけです。
善化寺(シャンホアスー)
市の南部にある寺で「南寺」とも呼ばれます。
唐代の713年の創建で、遼代の1122年に戦乱で焼失後再建されました。
境内の建物は、遼(契丹族)や金(女真族)の建築様式が入っています。
また遼や金代の仏像の傑作が30体余納められています。
華厳寺(フアイエンスー)
市の西部にある寺で、同じ敷地に12世紀の金代に建てられた「上華厳寺」、11世紀の遼代に建てられた「下華厳寺」があります。
上華厳寺の「大雄宝殿」は金代のものとして最大規模といわれます。
また下華厳寺の「薄伽教蔵殿」には”東洋のビーナス”といわれる仏像「脇侍菩薩」があります。
雲崗石窟(ユンカン・シークー)【世界遺産】
大同の南西15kmにある石窟寺院で、中国三大石窟寺院のひとつです。
5世紀の北魏時代に彫られたもので、武周山の南麓に東西約1kmにわたって45の洞窟に5万を越える石仏が残っています。
中でも第16〜20窟は「曇曜五窟」といわれる最も古いもので、特に第20窟の高さ14mの釈迦坐像が有名です。
懸空寺(シュアンコンスー)
大同の東南60km、中国五岳の一つ「恒山(ヘンシャン)」の渓谷にある寺です。
ほぼ垂直に立つ絶壁の谷底から50mのところに岩壁に張り付くように建てられていて、下から見ると文字通り空に懸かっているような景観です。
3つの楼閣は狭い桟道で結ばれ、真下を急流が流れています。
一度に拝観できる人数を制限しているため、見学に待たされることがあります。
応県木塔(インシアン・ムーター)
大同の南70kmの町・応県の「仏宮寺」にある中国最古の木造釈迦塔です。
1056年に建てられた直径30m、高さ67mの八角形の塔で、外観は5層ですが内部は9層あり、各層には仏像が置かれています。
かつて発生した大地震にもびくともしなかったといわれています。

太原(タイユアン)

太原は、大同の南250km、山西省中央部の盆地にある商業都市です。北京と洛陽の中間点にあたり、交通の要衝でもあります。
紀元前4世紀頃の春秋戦国時代に、晋の国の都が置かれていた歴史の古い街です。
標高800mの高原地帯ですが、周辺は黄土地帯で非常に乾燥します。日本にも春先来る「黄砂」を直接かぶる町です。

双塔寺(シュアンタースー)
市の東南郊の丘にある2つの塔がそびえる寺で、正式には「永祚寺」といいます。
明代の1608年に創建され太原のシンボルになっています。いずれも八角形の13層でレンガ造りで赤茶色をしています。
高さ約55mあり、内部の階段で最上階まで登ることができます。
境内には明代に植えられたボタンが花を咲かせます。
晋祠(ジンツー)
太原の南西25kmにある廟です。
北魏代の6世紀に、晋の祖である唐叔虞を祀るため造られました。
唐叔虞の母を祀り、42体の侍女像が残る「聖母殿」、芝居奉納の舞台で「水鏡台」などいくつも建物が広い敷地にあります。
また樹齢3千年の柏の木「周柏」、晋水の源泉となっている泉「難老泉」などの見所があります。
天龍山石窟(ティアンロンシャン・シークー)
太原の南西40km、天龍山の山腹にある石窟です。
東西の2峰があり、東西あわせて24窟があります。
造窟は6世紀後半の東魏の時代から北斉、隋、唐、五代の約500年にわたり、唐の時代に最も多く彫られました。
20世紀に日本をはじめ欧米諸国が仏像を持ち出し、現在完全に残っているのは第9窟の「漫山閣」程度しかありません。
平遥古城(ピンヤオ・クーチェン)【世界遺産】
太原の南南西100kmにある古代城郭都市で、明代の1370年に建設が始まりました。
町の周囲約6kmを高さ6〜10mの城壁が囲み、6つの城門と72の物見櫓が設置されています。
内部には約3800の古い四合院建築の民家が残り、内400は明・清時代の姿を完全に残しています。
中心に建つ楼閣の「市楼」や、当時の金融機関「日升昌」などの見所があります。

呼和浩特(フフホト)

呼和浩特は、北京の西北西480km、内蒙古自治区の区都です。黄河の支流、大黒河の北方の草原地帯に開けた町です。
人口150万人で、2割ほどがモンゴル族や少数民族です。
冬は氷点下30〜40度にも下がり、夏でも昼夜の温度差が大きな地域です。

清真大寺(チンジェンダースー)
市の中心部近くにあるイスラム寺院です。
清代の18世紀初め頃にこの地に大量にイスラム教の回族が移住したために建てたものです。
門は西向き、額にはアラビア語で寺名が書かれています。
席力図召(シーリートゥージャオ)
清新大寺の南1kmにあるチベット仏教の寺院です。
明代に建てられ、1688年に大規模な拡張工事を行って絢爛豪華な建築になっています。
本堂の前には高さ15mの内蒙古最大のラマ塔があります。
大召(タージャオ)
席力図召の西にあるチベット寺院です。
明代の1580年にモンゴル族のアルタン・ハンが建造しました。
大きな本堂の「大殿」には創建当時からの高さ2.5mの純銀製の仏像が祀られています。
他にも重要な文化財を多く所蔵しています。
五塔寺(ウータースー)
大召の東1kmにあるラマ廟跡に残る、高い基壇に5つの小さな塔が載る高さ16.5mの建築物です。
清代の18世紀前半に建てられ、正式には「金剛座舎利宝塔」といいます。
表面に1560の仏像、天女、菩提樹などが彫られています。
内部には、モンゴル文字による天文図の石刻も残っており、天文学史研究でも重要な資料となっています。
昭君墓(ジャオチュンムー)
市の南9kmにある漢代の王妃・昭君の陵墓です。
紀元前33年に北方の匈奴と親和のために、自ら匈奴へ嫁いだと伝えられています。
楊貴妃などと並ぶ美女だったとされ、周りの草木が枯れても昭君墓だけが濃い緑で覆われたために「青墓」とも呼ばれています。
希拉穆仁(シラムレン)
市の北西90kmにある大草原観光のスポットです。
草原民族の家「ゲル」に泊まったり、乗馬体験が行えます。
フフホトからツアーが出ています。
草原観光には、希拉穆仁のほか輝騰錫勒(フイダオシーラー)というスポットもあります。


中国の観光地

華北・北部の地図


避暑山荘避暑山荘
(Photo by (c)Tomo.Yun)

外八廟、普寧寺外八廟、普寧寺
(Photo by (c)Tomo.Yun)

山海関、天下第一関の城門山海関、天下第一関の城門
(Photo First Pass Under Heaven by caitriana)

老龍頭老龍頭

雲崗石窟雲崗石窟
(Photo China - Yungang Grottoes 6 by mckaysavage)

懸空寺懸空寺
(Photo China - Hanging Temple 1 by mckaysavage)

太原、双塔寺太原、双塔寺
(Photo Pagodas of Taiyuan by Julien Lozelli)

平遥古城平遥古城
(Photo Pingyao, China by a_verdoy)

呼和浩特、五塔寺呼和浩特、五塔寺
(Photo The Five Pagoda Temple by derikz)

希拉穆仁の草原希拉穆仁の草原
(Photo Walking the Path in Inner Mongolia by preston.rhea)

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