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ベルギーの国旗 ワロン地方とルクセンブルク(ベルギーの観光地 3)

トゥルネー

トゥルネー (Tournai) は、ブリュッセルの西南西80km、フランス国境近くの人口7万人ほどの町です。
481年にクロヴィスによって建国したメロビング朝フランク王国が最初の首都としたベルギー最古の町です。
中世から近世にかけてタペストリーや磁器の生産で栄えました。

鐘楼 (Beffroi)【世界遺産】
町の中心にある12〜13世紀に建造されたベルギー最古の鐘楼で、世界遺産となっているワロン地方の鐘楼の一つです。
高さは72mで、257段の階段で登ることができます。16〜19世紀に鋳造された43個の鐘が収められています。
ノートルダム大聖堂 (Cathédrale Notre-Dame)【世界遺産】
鐘楼のそばに建つロマネスク様式の大聖堂です。12〜13世紀の建造で、5つの美しい塔が特徴です。
ベルギーでも大規模な聖堂で、奥行き134m、幅66mあります。
6世紀の初代司教エルテールにまつわるタペストリーや聖遺物も納められています。

アルデンヌ地方

アルデンヌ地方 (Ardenne) は、ワロン地方の東半分、国土の約1/3を占める「アルデンヌ高地」と呼ばれる標高500〜700mほどの丘陵地です。
森や荒地の自然が多く残り、人口密度は低い地域です。
古くから交通、軍事の要衝で、中世には多くの城や要塞が造られました。また第二次大戦では激戦地になった地でもあります。

ナミュール (Namur)
ブリュッセルの南東60kmにある人口10万人ほどの町で、アルデンヌ地方の玄関口です。
市内をムーズ川 (Meuse) が流れ、旧市街は17〜18世紀の美しい街並みが残り、「ムーズ川の真珠」と言われます。
町の南の高台に17世紀の「要塞(シタデル)(Citadel)」があり、兵器博物館や城館ホテルなどがあり、展望台からは町や渓谷が見渡せます。
モダーブ城 (Château de Modave)
ナミュールの東30km、モダーブの町の西郊にある豪華な城です。
13世紀の城塞をマルシャン伯爵が1652年から1673年にかけて現在のフランス様式に全面改装したものです。
入口近くの「衛兵の部屋」の天井の32貴族の家系図の彫刻は珍しく、内部は全般に絢爛豪華な家具や調度品に目を奪われます。
付属の礼拝堂で結婚式を挙げることもできます。
リエージュ (Liège)
ナミュールの東北東60kmの町で、オランダ国境まで20kmの位置にある人口20万人の都市です。
中世から鉄砲の生産地、近代は工業の街として知られていますが、かつては司教領の首都として宗教の中心地でした。
当時を偲ばせる司教の居城で16世紀建造の「君主司教宮殿 (Palais des Princes-Eveques)」をはじめ、11世紀の「聖バルトロマイ教会 (Eglise St-Barthelemy)」、16世紀の「聖パウロ教会 (Cathédrale St-Paul)」、「聖ヤコブ教会 (Eglise St-Jacques)」などがあります。
デュルビュイ (Durbuy)
リエージュの南40kmにある人口500人足らずの町で、「世界で一番小さな町」というキャッチフレーズがあります。
中世からの歴史を持ちますが、むしろアルデンヌ料理のレストランやカフェ、ホテルが多く集まるグルメとリゾートの町となっています。
日本の皇太子殿下ご夫妻も忍びで訪れたことがあるそうです。
アンヌボワ城 (Château d'Annevoie)
ナミュールの南15kmにある城です。17世紀に建てられた城を、1758年にモンペリエ家が現在のものに改造したものです。
12haに及ぶ庭園が見所で、機械やポンプを使わずに自然に吹き上がる噴水が60もあり、滝や池を配したベルギー唯一の水の庭園が造られています。
城は現在も城主が住んでおり、見学はガイドツアーのみです。
ディナン (Dinant)
ナミュール南25kmにあるムーズ川沿いの小さな町です。
旧市街には12世紀創建の「ノートルダム教会 (Collegiale Notre-Dame)」が建ち、背後の高さ100mの絶壁の上に1050年に築かれた「城塞(シタデル)(Citadelle)」があります。
城塞へはロープウェーか16世紀に造られた400段の石段で登れます。ムーズ川には遊覧船が出て、「絵のような街」と称される市街と城塞の景観が眺めることができます。
ヴェーヴ城 (Château de Vêves)
ディナンの南東8kmの丘の上にある城です。5本の尖塔がそびえる「おとぎの国」の城のような外観となっています。
13世紀に建てられた城を、15世紀にボーフォール家が現在の形に改築したもので、内部は18世紀ごろまで手が加えられました。
現在も一族が住み、中世からの家具や装飾品があります。
1989年に皇太子殿下がご訪問の際に贈られたという七宝焼きの皿があります。
ラボー・サンタンヌ城 (Château de Lavaux-Sainte-Anne)
ディナンの南東25kmにある城です。
13世紀に要塞として建てられたのが最初で、15世紀にほぼ現在の改築されました。19世紀までに城主が頻繁に交代し、一時は廃城となりましたが1958年に「狩猟博物館」となりました。
太い円筒形の主塔と3本の隅塔が外観の特徴で、博物館の他にベルギー屈指のレストランも入っています。
アンの洞窟 (Grottes de Han)
ラボー・サンタンヌ城の東8km、アン・シュール・レッス (Han-sur-Lesse) の東郊にある洞窟です。
ヨーロッパ最大級の鍾乳洞があり、3kmほどが見学できます。
トラム(電車)で洞に入口まで行き、内部を歩いて見学、出るときはボートに乗ります。
ブイヨン城 (Château Fort de Bouillon)
ディナンの南60km、フランス国境に近いブイヨンの町にある城です。大きくU字形に流れるスモワ川 (Semois) の内側の町の山の上にあります。
8世紀に造られた城塞で、11世紀には十字軍を指揮したブイヨン伯の居城でした。立地や防御に優れ、近世でも軍の要塞として使われました。
地下牢や処刑台など砦としての施設があり、内部の見学ツアーがあります。

ルクセンブルク

ルクセンブルク市 (Luxembourg) は、ルクセンブルク大公国の南部にある人口8万人の首都です。
市内にペトリュス川 (Pétrusse) が流れる渓谷があり、南に新市街、北に世界遺産の旧市街があります。
旧市街は10〜14世紀に造られた城壁で囲まれ、かつては難攻不落の立地のために「北のジブラルタル」と言われました。

アドルフ橋 (Pont Adolphe)【世界遺産】
新市街と旧市街をつなぐ深いペトリュス川の渓谷にかかる巨大な石造りのアーチ橋です。
20世紀の初頭に造られ、長さ84m、高さ46mです。
憲法広場 (Place de la Constitution)【世界遺産】
旧市街の南端、ペトリュス渓谷に突き出るように造られた広場で、中央に第一次大戦の慰霊塔が建っています。
ここから西に見えるアドルフ橋の眺めが良いスポットです。
ノートルダム大聖堂 (Cathédrale Notre-Dame)【世界遺産】
憲法広場の東にある大聖堂です。1613年に着工し、1870年に完成したものです。
ゴシックやルネサンス、バロックといった様式が混合し、多彩で複雑な造りとなっています。地下には歴代司教と大公家の霊廟があります。
大公宮 (Palais Grand-Ducal)【世界遺産】
ノートルダム大聖堂の北東にある宮殿です。
1418年に建てられ、1574年に再建されたもので、当初は市庁舎でしたが、1841年から大公の宮殿になりました。
現在は公式行事だけに使用され、大公は北20kmのベルグ城に居住しています。
ボックの砲台 (Casemates du Bock)【世界遺産】
旧市街東端の断崖にある地下要塞跡です。
18世紀にオーストリア軍によって造られたもので、岩山の内部をアリの巣のように掘り、あちこちに大砲が備えられています。


ベルギーの観光地

ベルギー南部の地図

トゥルネーの鐘楼と街並みトゥルネーの鐘楼と街並み
(Photo Tournai by girolame)

シタデルから眺めるナミュールの町シタデルから眺めるナミュールの町
(Photo city of namur by zoetnet)

デュルビュイの通りデュルビュイの通り
(Photo Durbuy by Benoit Descary)

ディナンの町、崖上にはシタデルディナンの町、崖上にはシタデル
(Photo Dinant by ines saraiva)

ヴェーヴ城ヴェーヴ城
(Photo Celles-Veves Castle, Belgium by Fugue)

ブイヨン城内と街ブイヨン城内と街
(Photo Château de Bouillon by ines saraiva)

ルクセンブルク、憲法広場から見るアドルフ橋ルクセンブルク、憲法広場から見るアドルフ橋
(Photo Luxembourg ville by PhylB)

ルクセンブルク、旧市街ルクセンブルク、旧市街
(Photo 20372 - Luxembourg by xiquinhosilva)

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