ベルギーは、国の北半分がオランダ語系のフラマン語を話す「フランドル(フランダース)地域」、南半分がフランス語系のワロン語を話す「ワロン(ワロニー)地域」となっています。
その境界は、首都ブリュッセルのやや南に東西の直線を引いたのに近く、国土がちょうど二分されています。
この両者の仲はあまり良くないということです。
このページでは、ブリュッセル、アントワープ以外の地域と、南東に隣接する小国ルクセンブルクを含めて紹介します。
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★世界遺産
・ガイド中の距離記述は、管理人が地図から求めた直線距離です。
ブリュッセルの北西50kmにある人口22万人ほどのブリュッセル、アントワープに次ぐ第3の都市です。中世には織物業で栄えましたが、現在は花の栽培が盛んな町となっています。
なお「ゲント」は英語読みで"Ghent"とつづりますが、現地のオランダ語は"Gent"で「ヘント」と読みます。
ゲント市街の地図
市の中心部にある大聖堂です。12世紀に着工し、16世紀に完成したロマネスクとゴシック様式を併せ持った堂々たる建物です。
高さ88mの塔がそびえ、内部は豪華な装飾になっています。
フランドル絵画の最高傑作といわれるファン・アイク兄弟作の祭壇画「神秘の子羊」は必見です。
聖バーフ大聖堂の北西にある高さ91mの建物で、世界遺産となっているフランドル地方の鐘楼の一つです。
13〜14世紀にギルドによって建てられたもので、エレベーターで登ることができます。
東隣には15世紀に建てられラシャの取引が行われた「繊維ホール(Lakenhalle)」があります。
聖バーフ大聖堂の北西0.7km、川の合流する地点に建てられた要塞です。
1180年にフランドル伯フィリップ・ダルザスが建造したもので、14世紀以後は造幣局や裁判所、牢獄、製糸工場とさまざまに使われました。
フランドル伯の居城の南0.3km、市内を流れるレイエ川(Leie)両岸に中世のギルドハウスをはじめとする落ち着いた古い街並みが並んでいます。
川の東岸がグラスレイ、西岸がコレンレイです。鐘楼や大聖堂も望め、ゲントの代表的な景観となっています。
川のクルーズ船も出ています。
ゲントの南西15kmにある16世紀創建のルネサンス様式の城です。
フランダース地方で最も美しい城の一つとされ、城内には家具や絵画などが飾られています。
結婚式場や宴会場としても利用できるため、ここでの結婚式ツアーもいくつか出ています。
ブリュッセルの北西100kmにある人口12万人ほどの町です。9世紀頃に建設され、13世紀にはハンザ同盟の町となり、15km北の北海に通じる運河の港町として貿易で栄えました。15世紀以後は運河に土砂が堆積して港の役割がなくなり衰退しましたが、街並みはその当時のまま時間が止まったように今に伝わっています。
多くの歴史的建造物が残る旧市街は「天井のない美術館」と称され全体が世界遺産となっています。
旧市街には運河が通じて美しい橋が50以上もあり、「ブルージュ」自体”橋”の意です。なおこれは英語読みでつづりは"Bruges"ですが、現地のオランダ語では「ブルッヘ」という読みになります。
ブルージュ市街の地図
旧市街の中心にある広場です。南側に「鐘楼」がそびえ、東側には州庁舎があります。
広場の中央には、1302年にフランス軍と戦った市民の英雄ヤン・ブレイデルとピーター・ド・コーニンクの銅像が立っています。
マルクトの南側に建つ塔で、13世紀に建てられた毛織物業者の「ギルドハウス(Halle)」の上に建っています。
高さ83mで、366段の階段で登ることができます。途中部分に47個の鐘がついた重さ27tのカリヨン(組鐘)があります。
フランドル地方の鐘楼としての世界遺産にもなっています。
マルクト広場のすぐ東にある広場です。フランドル伯の城の跡地で、かつての行政の中心地だった地です。
周りを「市庁舎」、「古文書館」、「裁判所」、「聖血礼拝堂」というゴシック様式の建物に囲まれています。
ブルク広場の南側に建つ1420年に完成したゴシック様式の建物で、フランドル地方の市庁舎としては最古です。
正面には歴史上の人物のレリーフが飾られ、2階の「ゴシックの間」は美しいアーチ天井や壁画が見所です。
ブルク広場の西側で、市庁舎の隣に建つ礼拝堂です。
12世紀の創建で、下部は当初のロマネスク様式の納骨堂、上部は15世紀に改修されたゴシック様式の礼拝堂になっています。
12世紀に十字軍に参加したフランドル伯が持ち帰ったキリストの血とされる聖遺物を納めています。
これにちなむ5月のキリスト昇天祭に行われる「聖血の行列」はブルージュ最大のイベントです。
市庁舎の東隣にある1537年完成のルネサンス様式の建物です。
内部は州立博物館となっており、カール5世を称えて造られたマントルピースや肖像画などの展示があります。
ブルク広場の東側に建つ建物です。
1727年の建造で、現在は市の観光局が使っています。
マルクトの北東0.3kmにある2004年にオープンしたチョコレートに関する博物館です。
15世紀の建物の中にあり、マヤ、アステカの時代から現代に至るチョコレートの歴史に関する資料を千点以上も展示しています。
チョコレート職人による、ベルギー名物の詰め物チョコレート「プラリネ」の製造デモンストレーションもあり、もちろん試食もできます。
マルクトの南西0.5kmにあるゴシック様式の大聖堂です。
12〜15世紀に造られた市内最古の聖堂で、コブラン織のタペストリーや17世紀の市内最古のオルガン、数多くの絵画など見所が多くあります。
救世主大聖堂の南東にある教会で、日本語では「聖母教会」ともいいます。13〜15世紀に造られ、高さ122mのレンガ造りの塔があります。
内部には、ブルゴーニュ公国のマリー王女とその父のシャルル勇胆王の墓があり、ミケランジェロ作の大理石の「聖母子像」、ファン・アイクの「十字架上のキリスト」といった傑作の芸術作品もあります。
ノートルダム教会の東にある博物館です。
15世紀にビール醸造権を持っていた貴族・グルートフーズ家の屋敷で、1955年から博物館として公開されています。
当時の家具や生活道具、武器、楽器など、往時の貴族の生活を偲ぶことができます。
グルートフーズ博物館の東にある美術館です。
1716年に開館した美術館で、1755年には火災、フランス占領時代は重要作品がルーブル美術館に移されたりと波乱の歴史を持ちます。
15世紀以後のバン・アイク、メムリンクなど、ベルギー、オランダ絵画の傑作が収集されています。
ノートルダム教会の南にある美術館です。12世紀に建てられた「聖ヨハネ病院(St-Janshospitaal)」の一部を巨匠メムリンクの美術館として1839年に公開したものです。
本人の作品はわずか6点ですが、ベルギーの秘宝とされる聖遺物箱に描いた「ウルスラの殉教」や「聖カテリーナの神秘の結婚」などの傑作があります。
なお病院建物は、現在聖ヨハネ財団が展示会などで使用し、旧病室には病院の歴史を物語る品々が展示され、17世紀の薬局も再現されています。
メムリンク美術館の南にあるビールの醸造所です。
1546年の創業で、かつて市内に30以上あった醸造所は減ってしまい、3軒しか残っていないうちの1軒です。醸造工程の見学や試飲ができます。
メムリンク美術館の南東にあるダイヤモンドに関する博物館です。
15世紀以降のダイヤモンド研磨の歴史や方法を展示しています。ダイヤモンド研磨のデモンストレーションも見学できます。
メムリンク美術館の南0.3kmにある修道院で、世界遺産となっているフランドル地方のベギン会修道院の一つです。
フランドル伯夫人のマルグリットが、十字軍遠征で夫を亡くした妻のために1245年に建てたもので、現在の建物は17世紀以降のものです。
現在はベネディクト派女子修道院として使われ、博物館として開放されている一角では、修道女の日常生活を再現しています。
ベギン会修道院の南にある湖です。
かつてゲントとを結ぶ水上輸送の港だったところで、南北200m、東西30mほどの大きさで現在は水門でせき止められています。
恋人たちが憩う場として名付けられ、白鳥が浮かぶ景色が絵になります。
マルクトの北東0.8kmにある、ブルージュの特産品の手編みのボビン・レースを展示する施設です。
レース編みの実演も見ることができます。
マルクトの東北東1.2km、旧市街の東の城壁に残る「十字門(Kruispoort)」の近くにある風車です。
1770年に建てられたもので、1914年で稼動は終了しましたが、1964年から再び動かされています。
この風車は昔から建っているものですが、周辺に3基保存されている風車もあります。
ブリュッセルの西南西80km、フランス国境近くの人口7万人ほどの町です。
481年にクロヴィスによって建国したメロビング朝フランク王国が最初の首都としたベルギー最古の町です。中世から近世にかけてタペストリーや磁器の生産で栄えました。
トゥルネーの地図
町の中心にある12〜13世紀に建造されたベルギー最古の鐘楼で、世界遺産となっているワロン地方の鐘楼の一つです。
高さは72mで、257段の階段で登ることができます。16〜19世紀に鋳造された43個の鐘が収められています。
鐘楼のそばに建つロマネスク様式の大聖堂です。12〜13世紀の建造で、5つの美しい塔が特徴です。
ベルギーでも大規模な聖堂で、奥行き134m、幅66mあります。
6世紀の初代司教エルテールにまつわるタペストリーや聖遺物も納められています。
ワロン地方の東半分、国土の約1/3を占める「アルデンヌ高地」と呼ばれる標高500〜700mほどの丘陵地です。
森や荒地の自然が多く残り、人口密度は低い地域です。古くから交通、軍事の要衝で、中世には多くの城や要塞が造られました。また第二次大戦では激戦地になった地でもあります。
ブリュッセルの南東60kmにある人口10万人ほどの町で、アルデンヌ地方の玄関口です。
市内をムーズ川(Meuse)が流れ、旧市街は17〜18世紀の美しい街並みが残り、「ムーズ川の真珠」と言われます。
町の南の高台に17世紀の「要塞(シタデル)(Citadel)」があり、兵器博物館や城館ホテルなどがあり、展望台からは町や渓谷が見渡せます。
ナミュールの東30km、モダーブの町の西郊にある豪華な城です。
13世紀の城塞をマルシャン伯爵が1652年から1673年にかけて現在のフランス様式に全面改装したものです。
入口近くの「衛兵の部屋」の天井の32貴族の家系図の彫刻は珍しく、内部は全般に絢爛豪華な家具や調度品に目を奪われます。
付属の礼拝堂で結婚式を挙げることもできます。
ナミュールの東北東60kmの町で、オランダ国境まで20kmの位置にある人口20万人の都市です。
中世から鉄砲の生産地、近代は工業の街として知られていますが、かつては司教領の首都として宗教の中心地でした。
当時を偲ばせる司教の居城で16世紀建造の「君主司教宮殿(Palais des Princes-Eveques)」をはじめ、11世紀の「聖バルトロマイ教会(Eglise St-Barthelemy)」、16世紀の「聖パウロ教会(Cathédrale St-Paul)」、「聖ヤコブ教会(Eglise St-Jacques)」などがあります。
リエージュの南40kmにある人口500人足らずの町で、「世界で一番小さな町」というキャッチフレーズがあります。
中世からの歴史を持ちますが、むしろアルデンヌ料理のレストランやカフェ、ホテルが多く集まるグルメとリゾートの町となっています。
皇太子殿下ご夫妻も忍びで訪れたことがあるそうです。
ナミュールの南15kmにある城です。17世紀に建てられた城を、1758年にモンペリエ家が現在のものに改造したものです。
12haに及ぶ庭園が見所で、機械やポンプを使わずに自然に吹き上がる噴水が60もあり、滝や池を配したベルギー唯一の水の庭園が造られています。
城は現在も城主が住んでおり、見学はガイドツアーのみです。
ナミュール南25kmにあるムーズ川沿いの小さな町です。
旧市街には12世紀創建の「ノートルダム教会(Collegiale Notre-Dame)」が建ち、背後の高さ100mの絶壁の上に1050年に築かれた「城塞(シタデル)(Citadelle)」があります。
城塞へはロープウェーか16世紀に造られた400段の石段で登れます。ムーズ川には遊覧船が出て、「絵のような街」と称される市街と城塞の景観が眺めることができます。
ディナンの南東8kmの丘の上にある城です。5本の尖塔がそびえる”おとぎの国”の城のような外観となっています。
13世紀に建てられた城を、15世紀にボーフォール家が現在の形に改築したもので、内部は18世紀ごろまで手が加えられました。
現在も一族が住み、中世からの家具や装飾品があります。
1989年に皇太子殿下がご訪問の際に贈られたという七宝焼きの皿があります。
ディナンの南東25kmにある城です。
13世紀に要塞として建てられたのが最初で、15世紀にほぼ現在の改築されました。19世紀までに城主が頻繁に交代し、一時は廃城となりましたが1958年に「狩猟博物館」となりました。
太い円筒形の主塔と3本の隅塔が外観の特徴で、博物館の他にベルギー屈指のレストランも入っています。
ラボー・サンタンヌ城の東8km、アン・シュール・レッス(Han-sur-Lesse)の東郊にある洞窟です。
ヨーロッパ最大級の鍾乳洞があり、3kmほどが見学できます。
トラム(電車)で洞に入口まで行き、内部を歩いて見学、出るときはボートに乗ります。
ディナンの南60km、フランス国境に近いブイヨンの町にある城です。大きくU字形に流れるスモワ川(Semois)の内側の町の山の上にあります。
8世紀に造られた城塞で、11世紀には十字軍を指揮したブイヨン伯の居城でした。立地や防御に優れ、近世でも軍の要塞として使われました。
地下牢や処刑台など砦としての施設があり、内部の見学ツアーがあります。
ベルギーの南東に接する面積2,586ku(神奈川県程度)、人口46万人の小さな国です。ローマ時代から街道が交わる交通の要衝にあり、963年にアルデンヌ伯領として成立し、15世紀にブルゴーニュ公国に併合されましたが、1815年のウイーン会議で再び独立国家となりました。しかし当時の領土の西半分は1839年にベルギーに割譲しています。現在はEUの一員となっています。
小国ながら、鉄鋼業などの工業国で、国民1人当たりのGDP(国民総生産)は世界一です。
国の南部にある人口8万人の首都です。市内にペトリュス川(Pétrusse)が流れる渓谷があり、南に新市街、北に世界遺産の旧市街があります。
旧市街は10〜14世紀に造られた城壁で囲まれ、かつては難攻不落の立地のために「北のジブラルタル」と言われました。
ルクセンブルク市街の地図 : 画像をクリックするとその地域が拡大します。
新市街と旧市街をつなぐ深いペトリュス川の渓谷にかかる巨大な石造りのアーチ橋です。
20世紀の初頭に造られ、長さ84m、高さ46mです。
旧市街の南端、ペトリュス渓谷に突き出るように造られた広場で、中央に第一次大戦の慰霊塔が建っています。
ここから西に見えるアドルフ橋の眺めが良いスポットです。
憲法広場の東にある大聖堂です。1613年に着工し、1870年に完成したものです。
ゴシックやルネサンス、バロックといった様式が混合し、多彩で複雑な造りとなっています。地下には歴代司教と大公家の霊廟があります。
ノートルダム大聖堂の北東にある宮殿です。
1418年に建てられ、1574年に再建されたもので、当初は市庁舎でしたが、1841年から大公の宮殿になりました。
現在は公式行事だけに使用され、大公は北20kmのベルグ城に居住しています。
旧市街東端の断崖にある地下要塞跡です。
18世紀にオーストリア軍によって造られたもので、岩山の内部をアリの巣のように掘り、あちこちに大砲が備えられています。
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