スペイン北部は、バルセロナを含むカタルーニャ地方、フランス国境近くのバスク地方など、スペインの中でも中央と一線を画す地方があります。
文化だけでなく独自の民族意識を強く持ち、独立の運動がたびたび起こりました。
スペイン北東部のバルセロナを中心とするカタルーニャ地方(Catalunya)は、15世紀にスペイン王国に組み込まれましたが、以後再三自治権の拡大の動きが繰り返されています。
カタルーニャ語が一般に通用し、スペイン語は補助的な位置づけになっています。
バスク地方(Basque)は、スペイン北部の中央部、ピレネー山脈の西部のビスケー湾沿いの比較的狭い地域です。民族的にはフランス領まで地域がまたがっています。
バスク語を話しますが、言語学的には系統が不明という不思議な民族です。スペインの中でも料理がおいしい地域とされています。
このページでは、これらの民族色豊かな地域を含むスペイン北部地域を紹介します。
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★世界遺産
・ガイド中の距離記述は、管理人が地図から求めた直線距離です。
スペイン北東部、地中海に面する人口150万人の都市です。カタルーニャ地方(Cataluña)の中心地で、地方の独自色が強く、自治州政府が置かれ、言葉もカタルーニャ語がよく話されます。
紀元前6世紀に町が築かれ、中世には地中海交易で発展しました。ガウディなどの建築家を輩出し、ピカソも青年時代この地で過ごしています。
ガウディ作の建築が市内のあちこちにあり、大きな観光資源となっています。1992年のオリンピック開催地です。
バルセロナの観光スポット地図
バルセロナの地図
市の中心部、カタルーニャ広場(Plaça de Catalunya)から南東に港まで約1.2km続く通りです。
中央分離帯がプラタナス並木の広い歩道になっており、車道はその両側を走っています。カフェテラスや花などを売るスタンドが出ており、大道芸なども行われます。
沿線にはホテルやレストラン、劇場や市場などがある繁華街になっています。
ランブラ通りの南東の終端、港に面する広場に建つ高さ60mの塔です。
1888年の万国博覧会を記念して建てられたもので、塔の上にはコロンブスの像があります。
展望台にはエレベーターで登ることができます。
コロンブスの塔の北西0.4km、ランブラ通りのすぐ南にある邸宅です。
建築家アントニオ・ガウディの後援者であるグエル伯爵の私邸として1890年に完成したものです。
当時としては珍しい鉄骨がふんだんに使われているのが特徴です。
ランブラ通りの東側の地域です。13〜15世紀に建造されたゴシック様式の建物が多いためにこのように呼ばれています。
カテドラルをはじめ、教会や美術館が点在し、ローマ時代の遺跡も残っています。
ゴシック地区の中心にあるカタルーニャ・ソシック様式のカトリック寺院です。
13〜15世紀に造られたもので、中央祭壇の下にバルセロナの守護聖女サンタ・エウラリアの墓があります。
中庭は裏の路地からも入れるため、市民が気軽に訪れています。
正面の広場では土曜夕方と日曜正午に、カタルーニャの民族舞踊「サルダーナ」が踊られ、誰でも踊りに参加することができます。
カテドラルの東隣にある広場です。
北側に「フレデリック・マレス美術館(Museu Frederic Marés)」、東側にアラゴン王国時代の王宮(Palau Reial Major)の建物の「歴史博物館(Museu d'Historia)」があります。
コロンブスがアメリカ大陸を発見して帰国後に、ここで国王に謁見したといわれています。
カテドラルの北にある音楽堂です。ガウディと同時期の建築家ドメネク・イ・モンタネールが残した最高傑作といわれ、完成は1908年です。
ホール天井のステンドグラスやばらの彫刻、モザイクタイルの柱など、豪華な装飾のコンサートホールとなっています。
カテドラルの東にある美術館です。
14世紀に建てられた貴族の館を1963年に美術館にしたもので、ピカソがこの地に住んだ少年期から青年期と、晩年を中心に作品を展示しています。
フランコ独裁政権を嫌って祖国を離れたピカソを評価して、バルセロナ市があえてフランコ政権の政府に反抗して設立したという歴史的な経緯があります。
カタルーニャ広場の北東1.2kmにある建築家ガウディによる6階建ての集合住宅で、1910年にミラ氏の邸宅として完成したものです。
表面が流れるような曲線で仕上げられ、各部屋のベランダが半円形状に突き出し、屋上には奇怪な形状の煙突が何本も並んでいます。
完成当時は”醜悪”といわれ、「石切り場(La Pedrera)」というニックネームが付けられました。
最上階はガウディの作品を紹介する博物館となっています。
カタルーニャ広場の北1.7kmにある大聖堂で、訳語は「聖家族教会」または「聖家族贖罪教会」です。
1882年に貧しい信者のために浄財を集めて着工しましたが、初代設計者ビリャールが意見の対立で翌年に辞任し、当時無名のガウディが後を継ぎ、ライフワークとして設計、建築を続けたものです。
1926年の彼の死後、仔細な設計図がない中で伝承やわずかな資料をもとに建設が続いています。
建設資金は寄付やお布施のみのため少しづつ建設が進められ、完成は2026年頃と予測されています。
現在は3つのファサードが完成し、それぞれの鐘楼にエレベーターで登ることができます。
サグラダ・ファミリアの北1kmにある病院です。
建築家ドメネクが造った最大規模の建物で、14haの広大な敷地に大小48の建物が建っています。
1902年の着工ですが、完成はドメネクの死後7年を経た1930年です。
イスラムの影響を受けたミデハル様式で、病院とは思えない豪華な装飾が施されています。現在も病院として使われています。
サグラダ・ファミリアの北西2kmの丘にある、建築家ガウディの設計による公園です。
当初はグエル氏と組んで1900年に造成した分譲住宅地でしたが、買い手が全くつかず、1922年に市が公園としたものです。
破砕タイルをちりばめたベンチや、うねるような形状のパビリオンなどガウディとその弟子たちの個性的な作品が並んでいます。
市街地の南に広がる2.2kuに及ぶ丘で、全体が公園になっています。
美術館などの他、1992年のオリンピックのメイン会場となり、各競技場が建っています。
モンジュイックの丘の北麓にある美術館です。
当地出身の画家ミロが、自身の作品の展示と若い芸術家の発表の場を作るために1975年に建てたものです。
ミロの絵画、彫刻など400点ほどとデッサン数千点を所蔵します。
ミロ美術館の西にある1934年開館の美術館です。
10〜12世紀のロマネスク美術の宝庫で、ピレネー山麓に点在する教会の壁画の実物の展示が有名です。
夏の夜には正面の広場で大規模な噴水ショーが行われます。
モンジュイックの丘の西麓にある、スペイン各地の代表的な建築をほぼ実物大で再現しているテーマパークで、1929年の万国博覧会の時に造られました。
アンダルシア地方の白壁の民家、ピレネーの石造りの教会、アビラの城門などがあります。
民芸品の製作実演や販売もあり、フラメンコのショーなども見ることができます。
バルセロナ北東120km、フランス国境に近い町フィゲラス(Figeres)にある美術館です。当地出身の画家ダリの大部分の作品を収蔵しています。
ダリ晩年の1982年に住居の隣に建てられたもので、建物全体がダリのオブジェとなっており、内部もトリックアート的な仕掛けがあります。
フィゲラスの東30km、地中海に臨む小さな漁村カダケス(Cadaqués)の北部の入り江のそばにあるダリの美術館です。
ダリが生涯の後半を過ごした家で、当時のままのアトリエや書斎があり見学ができます。
建物はダリが長年装飾をし、屋根の上に大きな卵のオブジェが載っているためこの名がついています。
バルセロナの西南西100kmにある人口11万人ほどの町です。
ローマ時代にスペイン北東部の首都だった地で、当時は「タラコ(Tarraco)」と呼ばれていました。その時代に造られた遺跡が町のあちこちに残っています。
海辺には「円形競技場」、行政機関の跡が残る「公共広場」、郊外には「水道橋」、1世紀の墓標「エスシピオネスの塔」、4世紀の「セントセジェス霊廟」、紀元前1世紀の「バラ凱旋門」などが主なものです。
タラゴナの北北西40kmの町ビンボディ(Vimbodi)にある修道院です。
イスラムとの戦いに勝利したバルセロナのラモン・ベレンゲル4世が、聖母マリアへの感謝として1149年に建てたものです。
三重の城壁に囲まれ、ロマネスクやゴシック様式の混合した回廊の周囲を修道院施設が囲みます。
最盛期の14世紀には200人もの修道士が修行をしたということです。
バルセロナ北西180km、フランス国境に近いピレネー山脈南麓にある険しい渓谷です。
12世紀ごろのロマネスク様式の教会が数多く点在し、周辺の8つの教会が世界遺産に登録されています。
主なものは、タウール(Taull)村にある1123年創建の「サン・クリメン教会(Sant Climent)」、ボイ(Boí)村の「サン・ジョアン教会(San Joan)」などです。
貴重なフレスコ画は複製で、実物はバルセロナの「カタルーニャ美術館」にあります。
マドリード北東320km、ピレネー山脈の南西にある人口18万人の町です。
中世にはナバラ王国の都で、ゴシック様式のカテドラルや、城壁のある旧市街がスポットです。
何といっても有名なのが、7月7日から1週間行われる「サン・フェルミン祭」で、牛の囲い場から闘牛場までの約850mを驀進する猛牛に混じって若者の群集が走る危険なレースが呼び物です。
ヘミングウェイの小説「日はまた昇る」の舞台にもなっています。
マドリード北220kmの町ブルゴス(Burgos)にある大聖堂で、スペイン・ゴシック建築の最高傑作といわれています。
1221年に着工し、14世紀に基本部分はできましたが、その後いくつも部分を付け加え、現在の姿になったのは1568年です。
西の正面に高さ84mの双塔が建ち、最後に完成した八角形のドームの下には9世紀にブルゴスで生まれた英雄エル・シドの墓があります。
スペイン北岸、ビスケー湾に臨む保養地サンタンデール(Santander)西南西30kmにある村サンティジャーナ・デル・マル(Santillana del Mar)にある洞窟です。
約1万5千年前に描かれたといわれる牛や馬などの壁画が洞窟内に残されています。
1868年に遺跡が発見され、1879年に技師が5歳の子供を連れて訪問した際に子供が偶然天井の壁画を発見したということです。
観光客の増加で保存状態が悪化したため、2002年から厳しい入場制限となり、申請しても1年以上の待ちだということです。
隣接する「アルタミラ博物館」でレプリカを見ることができます。
スペイン北西部にある町です。
9世紀初頭に、キリストの12使徒の一人である聖ヤコブ(スペイン語でサンティアゴ)の墓が見つかり、その地に「カテドラル(Catedral)」が建てられました。
イスラムに破壊されましたが、12世紀に再建されました。
聖ヤコブの遺体が安置されており、ヨーロッパ中から巡礼者が集まり、特にフランスの4ヶ所からこの地への巡礼の道が世界遺産になっています。
また旧市街には50以上の教会があり、全体が世界遺産になっています。
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